
さあ、今回はなかなかの大作ですよ。定期的にやっている、アーティスト単位での全アルバム・ランキングの最新シリーズ。対象としたアーティストは「殿下」ことPrinceです。
……この時点で賢明なる読者の皆様はお気づきでしょう。この投稿、無茶苦茶長くなります。なにしろPrinceと言えば、ポピュラー音楽史上でも有数の多作家で知られていますからね。
デビューから90’sくらいまでは基本1年に1枚のアルバム・リリースは当たり前、リリース月までちゃんと見ると1年経ってなかったなんてこともあるくらいです。あまりにもハイ・ペースすぎてレーベルから「前のアルバム売れなくなるからやめてくれ」と言われてしまい、変名でこっそりリリースした過去もあったりね。それにプロデュース業をかなりマメにやっている時期もありました。
そしてこれも賢明なる読者の皆様でしたらご存知でしょう。Princeは、この10年で〜15年で目まぐるしく転換したポピュラー音楽の評価軸、その中で最大の勝ち馬の1人でもあります。D’AngeloやFrank Oceanといった21世紀のR&Bにおける巨人が彼からの影響を語って憚らず、気づけば80’s最重要のアーティストの一角にまで至っています。あれ、Michael Jacksonの姿が見えないですね、不思議な話です。いやホントに。
ともあれ、そんなPrinceのキャリアを網羅するというのは、質/量のどちらから見ても有意義なものになると思いまして。それに実は数年前から何度かチャレンジしてはいたんですが、なかなかやり通すことができずにいた企画でもあります。今がその好機と見て、やっていきましょう。
さて、今回ランキングの対象にするのは生前彼がオフィシャルにリリースした作品から、ジャズ・インストの“Xpectation”と“N.E.W.S”を除いた計37作品。いやぁ多い。このシリーズの過去最長はDavid Bowieの26作品だったんですが、当然記録更新です。(除外したインスト2作品は、流石にPrince作品として比較するのも野暮かなぁと思いまして。私の中ではどうせワースト1,2独占しちゃいますし……)
例によって時系列ですべて聴き直し(もっとも、これまで聴けてなかった作品も沢山あるんですが)、私ピエールの独断と偏見、そして愛でランクづけしていきました。いいも悪いも、とにかく一言挟みたくなるアーティストですからレビューもかなりボリューミーになってしまったんですが、どうぞごゆるりとお楽しみください。それでは、参りましょうか。
- 第37~24位
- 第37位 “Chaos And Disorder” (1996)
- 第36位 “The Vault: Old Friends 4 Sale” (1999)
- 第35位 “The Rainbow Children” (2001)
- 第34位 “Rave Un2 The Joy Fantastic” (1999)
- 第33位 “Planet Earth” (2007)
- 第32位 “HITnRUN Phase Two” (2015)
- 第31位 “PLECTRUMELECTRUM” (2014)
- 第30位 “The Truth” (1998)
- 第29位 “For You” (1978)
- 第28位 “Batman” (1989)
- 第27位 “MPLSoUND” (2009)
- 第26位 “The Slaughterhouse” (2004)
- 第25位 “20Ten” (2010)
- 第24位 “Emancipation” (1996)
第37~24位
第37位 “Chaos And Disorder” (1996)

記事のコンセプト上仕方ないんですが、ランキングのたびにキャリア・ワーストから語り始めるのはちょっと心苦しいですね……割り切っていきましょう。最下位は当時所属していたワーナーとのいざこざでかなりフラストレーションが溜まっていた頃の作品、“Chaos And Disorder”としました。chaosもdisorderも「混沌」という意味ですから、よっぽどイライラしていたんでしょうね。
でも、それが上手く作品に反映されていないんだよなぁ……前作”Gold Experience”で盛大にギターを鳴らした延長線上で、ここでもギタリストとしてのPrinceがフィーチャーされてはいるものの、妙にあっけらかんとしていて。Princeに求めたいサウンドではないといいますか、80’sポップスのいやな明るさが何故かここにきて強調されている印象なんですよね。
40分にまとめたアルバムのサイズも、それ自体は私の好みではあるものの、どうにもやっつけ仕事な感がしてしまって。ここまでの数作が良かったのも風向きとしてはよろしくないかな。
第36位 “The Vault: Old Friends 4 Sale” (1999)

前作”Crystal Ball”に続いて、蔵出し音源をまとめた公式海賊盤的な1枚“The Vault: Old Friends 4 Sale”。あのPrinceが新曲を書いていないとは到底思えないんですが、レーベルとの契約の都合なんかもあったんでしょうか?
ジャズに接近したAORっぽい風味のアルバムなんですが、どうにも薄味に感じられてしまいますね……悪くはないんだけど、こういう生っぽいセクシーさをやるならこの当時のネオ・ソウルには鮮やかさで及ばないですし、ジャズがやりたい気持ちは分かるけれど肝心のPrinceの個性が弱くなってしまっていて。
前作でストックを放出しすぎたか?なんて穿った目で見てしまうくらいには小さくまとまっているのがねぇ。ジャズ・リスナーの方に「Princeってこんなこともやってますよ」なんて紹介する分には、案外いいのかもしれませんが。
第35位 “The Rainbow Children” (2001)

ミレニアム前後の作品がどうしても下位に固まってしまいます。如何に偉大なアーティストとはいえスランプはつきものということでしょうか、Princeほどにキャリアが長く作品数も多ければなおさらね。21世紀に入って最初の作品、“The Rainbow Children”です。
さっきの”The Vault”からの流れを組んでいるのかな、ジャズやネオ・ソウルへの傾倒が目立つ1枚ですね。ただ、この作品ではどっぷりとスピリチュアルな世界観に浸ることでアルバム作品としての濃度を獲得しています。“Wedding Fest”なんて露骨な例ですよね。もっとも、その濃度は全盛期の彼が聴かせてくれるそれとはまた別系統にはなってしまいますが。
その中でもしっかりJB由来のファンクをやってる“The Work, Pt.1”から威勢のいい“Everywhere”へと繋がる中盤の展開なんかは面白いものの、全体としてはやはりキレのない作品と評価せざるを得ないかな。無名のアーティストの1stがコレだったらもっと評価したくなりますけど、この人ポップス史上屈指の天才なので。
第34位 “Rave Un2 The Joy Fantastic” (1999)

Princeにとっては象徴的な年号、1999年にリリースされた“Rave Un2 The Joy Fantastic”。直近3作が過去音源からのセレクトだったことを思うと、純粋なオリジナル・アルバムとしては3年ぶりということになります。瓜二つのリミックス盤もありますのでお気をつけを。
Public EnemyのChuck Dや当時ヒットしてきたSheryl Crowといったゲストも招いて、Princeにとっても気合いの入っていたアルバムなんでしょう。実際まとまりとしては目くじらを立てるほどのことではないんですが、どうにもセル・アウトな印象があって。メロウな“The Greatest Romance Ever Sold”なんかは結構好きなんですけど、よくない意味でわざとらしい1枚に思えます。
Princeのあざとさってもっと自発的なものであって、その傍若無人っぷりがサウンドにダダ漏れしているナルシシズムがいい訳じゃないですか。そこの魅力がずいぶんと希薄でね。きちんとポップになっている分聴いていて楽しくはあるんですが、それがPrince作品の中での格付けで有利に働くかというと……
第33位 “Planet Earth” (2007)

海外メディアが発表している彼のアルバム・ランキングなんかでは下位の常連という印象です、直近2作での復調を経てリリースされた“Planet Earth”。ただ、そこまでやいのやいの言われるほど酷いものでもないと思うんですよね。それでも順位としてはこの辺りが妥当かな、第33位としました。
というのも、殿下印のギター・サウンドがはっきりと鳴っている、この点である程度の擁護はできるのかなと。表題“Planet Earth”からのその名も“Guitar”へ繋がるオープニングなんて、なかなか痛快でしょ?ただ、そこからの失速がねぇ。スピリチュアルな路線やメロウになりすぎるこの時期の悪癖に立ち返ってしまって、折角の勢いがどうにも尻切れトンボになってしまっています。そっちいっちゃったかぁ……ともどかしくてね。
それと“The One U Wanna C”や“Chelsea Rodgers”の場違いなポジティヴさなんかも、どうにもピントがズレている気はしますね。ギターが弾きたいことはとりあえず伝わるのでそこのところは買うんですが、ちょっと迷子になっている作品ではあるのかな。あと少しだけ集中力があれば名作になった気配がなまじあるだけに、惜しい1枚だと思います。
第32位 “HITnRUN Phase Two” (2015)

記録上はPrinceにとっての遺作ということになるのでしょう。「HITnRUN」シリーズの第2部“HITnRUN Phase Two”。なんと”Phase One”からわずか半年足らずでのリリースだったようです。これ並みのアーティストなら「まさか死期を悟って生き急いだか」となるところですが、彼の死の状況、そして何よりいささか常識に欠いた多作ぶりを思えばたまたまでしょうね。
それにこの極端なリリース・ペースを可能にした要因がもう1つ。これ、シングルのみに収録された楽曲やライヴで温めてきた楽曲の蔵出しなんですよね。なのでアルバムというよりはレア・トラック集的な意味合いも強いんですが、総合して、生のグルーヴを意識したジャズ・ファンク、00’sくらいからの彼のお決まりの一手が目立つ作品のような気がします。
冗談ではなく何百という未発表曲を抱えていた彼が選んだだけあってつまらない曲はないんですが、この作品でないと聴けない音というのは少ないですね。直前の2作品で新機軸を打ち出しているのでなおさら。ひょっとすると、こういう彼にとってしっくりくるスタイルと新たなチャレンジを並行して展開するプランもあったのかしら?と邪推してみたり。
第31位 “PLECTRUMELECTRUM” (2014)

“ART OFFICIAL AGE”と同日にリリースした“PLECTRUMELECTRUM”。実はこちら、厳密にはPrinceのソロではなく、新たなバック・バンド3rdeyegirlsとの共作名義でしてね。楽曲によっては彼が関わっていないものもあるんですが、総合的にPrinceアルバムとみなしていい作品ではあると思います。
「もしもPrinceがフロントマンのロック・バンドがあったら?」というワクワクする空想が実現した1枚ですね。ヘンテコさを削ぎ落としたファンキーかつダイナミックなバンド・サウンドの中で、Princeがギターを泣かせること凄まじい。そしてこれでもかと喘いでもいて、そこに魅力が集中した作品です。あのPrinceに伸び伸びロック・スターをやらせちゃう、3rdeyegirlsのバンドとしての強さもしっかりとあってね。
ここまでの書き口からしてずいぶんと高評価にも思われるでしょうが、ならば何故この順位か?贅沢な話なんですが、あまりに真っ当にロックをやっているせいで、Princeとしては物足りなくもありまして……人並以上に個性派な彼がちゃんとJmi Hendrixになると、それはそれで寂しい気持ちになるんですね。尤も、番外編としては非常に楽しめる作品であることも事実です。
第30位 “The Truth” (1998)

“Crystal Ball”にオマケとして収録された“The Truth”、この辺になってくると、今回の私のようにキャリア網羅を意識しない限り、よほどのファンしか手を出さないアルバムのような気がしますね。ただ、オマケとして見落すにはちょっともったいない作品じゃないかと。
ほら、90’sにアンプラグドが流行したじゃないですか。このアルバム、タイミングとしては遅いんですけどPrinceなりのアンプラグドへの接近なんですよね。Princeによるアコースティックの弾き語りなんてとんでもないギャップですし、“Fascination”なんてラテン調のナンバーはもっと意外なんですが、彼のバラードが好物な私からすると、ファルセットを多用してメロウネスを重んじたこの作品は結構楽しめました。
サウンドの上でも、個性全開な彼の諸作と比較すれば確かに地味ではあります。本人もそのことを分かっているから、あくまでオマケとしてのリリースだったんでしょうし、これをPrinceの名盤だ!と大袈裟に言うことまではしませんよ。でも彼の生来の器用さが思わぬ方向から理解できる、異色作としては十分に面白い1枚だと思うんですよね。
第29位 “For You” (1978)

レーベル数社による争奪戦の末、鳴物入りでのデビューを飾った1st“For You”。セルフ・プロデュースに加え全楽器を1人でやってのけるという、天性の多才ぶりを早くも発揮した作品ですね。
セクシーなファンクという彼の軸の部分はこの時点で強調されてはいるんですよ。ただ、サウンドにしろ彼自身の歌声にしろ、かなり爽やかでマイルドな味つけになっているのは当時のブラック・コンテンポラリーへの配慮なんでしょうか?初のヒット曲“Soft And Wet”にしてもそうだし、長尺の“Just As Long As We’re Together”なんてシティ・ポップ的にも聴けちゃいます。
ラストの“I’m Yours”でこれでもかと掻き鳴らされるギター、ここでようやく以降のPrince作品のアクの強さにリンクしてきます。スッキリした聴きやすいR&Bアルバムですし、伝説の始まりということを買ってかメディアのランキングでは結構高い位置に置かれる傾向にもあるんですが……Princeを聴きたい時にはなかなか手が伸びない作品でもあるということで、ちょっと厳しいかもしれませんがこの位置で。
第28位 “Batman” (1989)

こと日本では「農〜協〜牛〜乳〜!!」の空耳でも知られる、キャリア屈指のヒット曲“Batdance”を擁する“Batman”です。Tim Burtonによる同名映画のサウンド・トラックでもありますね。映画の方はあいにくと未見なんですが。
前作“Lovesexy”の路線を、もうちょっとダンサブルで分かりやすく仕立てたという感じの作品なのかな。となれば当然楽曲のクオリティは高くなって然りなんですが、厳しい物言いをすると無難な印象も正直ありますね。水準は決して低くないものの、強烈にこびりつくようなインパクトには欠けると言いますか。“The Arms Of Orion”や“Scandalous”なんてバラードは流石の作曲ぶりではあるんですが。
音楽的な刺激において驚きの連続だった80’sの諸作品の流れの中だと、よりその小粒感が目立ってしまうのも残念ながら指摘しておきましょうか。かつ、ここから見ていくとお分かりいただけるんですが90’sの作品も個人的に愛着が強くてね。そこに挟まれてしまうと、なかなか印象に残りにくいアルバムかなぁ。
第27位 “MPLSoUND” (2009)

アルバム”LOtUSFLOW3R”とセットでリリースされた、オマケ的な扱いの1枚“MPLSoUND”。2曲目の“Chocolate Box”であのQ-Tipをゲストに招いた以外、全てのサウンドを殿下手ずから作り上げた1枚とのことです。
タイトルからしてモロですが、80’sの彼が鳴らしたシグネチャー・サウンド「ミネアポリス・サウンド」への積極的な懐古路線といった趣の1枚ですね。シンセサイザーの鳴らし方にしろ、活発すぎるくらいに跳ねるファンク・ビートにしろ。この懐古路線というのは少し前の”3121″なんかでも聴こえてきましたが、こっちはもうコテコテの80’sリバイバルで。昔取った杵柄と言いますか、やはりしっくりくるんですよね。“(There’ll Never Be) Another Like Me”から“Dance 4 Me”のアッパー・チューン3連発なんてウキウキさせられます。
ただ厳しいことを言うと、なら80’sのアルバムでいいかなぁ……あの時代から感じられるヤンチャな才能の熱量はどうしてもないですし、「こういう感じでやっておけば」という焼き直しな感はどうしてもあります。終盤の弱さも気になるかな。推測ですが、気が向いて久しぶりにミネアポリス・サウンドやってみたけど、これをオリジナルで出すのは違うという判断でオマケに甘んじたのかなと。
第26位 “The Slaughterhouse” (2004)

これもちょっと特殊な作品ですね。NPG Music ClubというPrinceの公式ウェブサイトで発表されてきた楽曲をまとめてアルバムに仕立てた“The Slaughterhouse”です。”The Chocolate Invasion”とともにアルバム”Musicology”のリリース・タイミングで解禁された作品ですが、楽曲の制作時期としては2000年前後くらいのようで。
この時期の作品が軒並み下位にいたこと(対象外としたジャズ・アルバムも同じ時期です)を思うと、かなりの健闘を感じる作品ですね。楽曲にピリッとした緊張感があって、ジャズっぽいアプローチやメロウなバラードに頼っちゃう当時の傾向を上手くコントロールできてるんじゃないかな。Spike Leeの映画に提供されたという“2045: Radical Man”の躍動感なんて、長らく聴いていなかった質感ですから。
ただ、片割れの方に随分といい曲を持っていかれちゃった印象もありまして。分割せず1枚に選りすぐって、かつ然るべきタイミングに広くアピールできていれば……そして、これよりもジャズのインスト作品をやりたがったというのは、Princeの数あるご乱心の中でも最たるものだと思いますね。
第25位 “20Ten” (2010)

先ほど紹介した”MPLSoUND”とセットで考えるべきは、”LOtUSFLOW3R”ではなくむしろこっちでしょう。その翌年リリースの“20Ten”。こちらでもほとんどを彼自身が手掛け、ミネアポリス・サウンド・リバイバルにチャレンジしています。ヨーロッパのいくつかの雑誌に付録としてついてくるという、これまた殿下らしい厄介なリリース方法だったようですね。
これはDavid BowieやRadioheadの時にも書いた気がするんですが、Princeほど革新的で唯我独尊なアーティストには、過去の栄光に縋るような音楽を鳴らしてほしくはありません。打算的だし、それなら本家本元の”Purple Rain”でいい訳ですから。でもこの位置に置いているのは、悔しいかなやっぱりサマになってるんですよね……お得意のエロティック・バラード“Future Soul Song”なんて、やっぱり得意分野だけあってきっちり名曲です。
“MPLSoUND”より楽曲の冴えもある印象ですし、音楽としてはPrinceのカタログという厳しい基準の中においても水準以上だとは思います。20年以上も前のスタイルを難なくこなせちゃう器用さというのも感じられますから。ただ、これを51歳のPrinceが鳴らす意味というのが弱いかな。音楽としては好きなのに聴いていて複雑な気持ちになるという、なんともややこしい1枚ですよ。
第24位 “Emancipation” (1996)

驚異の3枚組、アルバムのラン・タイムはきっかり3時間というスーパー・ヘヴィ級のアルバム“Emancipation”。「(抑圧からの)解放」を意味する単語だそうですが、この場合解放されたのはPrinceの底抜けの創作意欲といったところでしょうか。
全体的に、Princeらしからぬリラックスした大人のサウンドというテイストが特徴ですね。バラードも多いし、それにカバーも収録していて、実に伸び伸びとした作風です。The Stylisticsの名カバー“Batchsa By Golly Wow!”なんて素敵だし、”Purple Rain”的なお得意のエモーショナル・バラードを上手く本作の中でマッチさせた“Saviour”もなかなか痺れる出来栄え。その”Saviour”の効果もあって、3枚に分けて捉えると2枚目が一番好みかな。
とまあ、Princeのレイドバックした一面、そしてしみじみとした世界観を楽しめる作品ではあるんですが……流石に長すぎる。加えて2枚目までは穏やかさが目立っているので、”1999″のような過去の大作でやっていた「ノリと勢いと変態性で突き抜ける」という荒業も聴こえてきません。もうちょっと収録内容を吟味して、せめて2時間くらいにまとめてくれればもうちょっと上位にしたかったんですがね。
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